沖縄は23日、太平洋戦争末期の沖縄戦犠牲者らを悼む慰霊の日を迎える。旧日本軍が撤退し、住民と入り乱れる中で多数の犠牲者が出た本島南端の県平和祈念公園(糸満市摩文仁(まぶに))では県など主催の沖縄全戦没者追悼式が開かれ、玉城デニー知事が平和宣言を読み上げる。
式には岸田文雄首相が出席する。首相の出席は3年ぶりで、過去2年は新型コロナウイルス拡大のため、ビデオメッセージだった。参列者は昨年より規模を拡大したが、従来の5千人規模より少ない約340人にとどまる見通し。公園では22日夜、犠牲者らの名が刻まれた平和の礎(いしじ)の周辺で、「平和の光の柱」としてサーチライトが夜空に照射された。
77年前の地上戦では、日米で20万人余りが犠牲となった。戦後27年続いた米軍統治から今年で復帰50年を迎えたが、今も各地で遺骨が見つかり、地中に残る不発弾は処理にさらに100年近くかかるといわれる。(国吉美香)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル